校長だより
なかぼしの時間
校長室には、水泳大会の優勝旗が飾られ、そのペナントに平成29年度福岡小学校の文字が輝いています。その活躍に触発されてか、グランドや体育館から今日も元気な声が聞こえてきます。球技大会に向けて、練習がスタートしたようです。
が、ものごとはなかなか思い通りにいかないものです。練習試合から職員室に帰ってくる先生は、きまって声を枯らして顔を真っ赤にしています。試合の様子を聞いてみると、子どもたちの声より先生の叱咤激励の方が上回っていたようです。練習の成果はまだこれからというところです。
9月がスタートしました。夏休み前全校児童に伝えた「小さな目標」はどれだけ実を結んだでしょうか。
実りといえば、先日おやじの会の皆さんによる稲刈りが行われました。田植えから4か月余り、金色の絨毯を彩る豊かな稲穂がこうべを垂らしていました。子どもたちは、その重さをその手に感じ取って、カマで刈り取りました。豊かな実りの背景には、「なかぼし」と言って水を枯らし、暑さにさらされるなかで、空気を吸収し根を広げる時が必要なようです。
人の成長にも、このなかぼしのように、忍耐の時間が必要です。すぐに結果を求めず、心の根をはる時間を大切にしながら、実りのときを待ちたいと思います。
校長室の窓からは、はざかけされた稲穂が太陽の光に照らされ、輝いていました。