一歩一歩 歩もう
22日 今年も、おやじの会のみなさんによる田植えのイベントが行われました。この日は、初夏の田園風景の中、さわやかな風が水面を揺らしていました。南陽中学校に程近い田んぼには、50名近くの子どもたちが集まりました。
「苗をいたわること」、「根が張るように植え込むこと」など、伊東さんのお話を聞いたあと、子どもと大人が交互になるように、畦に一列に並びました。目印のついたロープが水面に張られ、その目印の場所に苗を植えていきます。
拡声器から声が響きました。その指示のもと、各自一斉に、足を田に踏み入れると、水の冷たさと泥の感触に歓声をあげる子どもたち。さあ、田植えの開始です。
外野からは、「列を乱すな」「カエルに気をとられるな」「植えた苗を踏むな」と厳しくも温かいヤジが飛び交います。このことばを心に染みこませ、子どもたちは、泥に足をとられながらも、次の一歩を踏み出します。
歩幅も、脚力も違う、子どもと、親、そして先生が、同じペースで歩む、優しくしかも確かに苗を植えこんでいく姿は、教育のめざすところと共通しているように思います。苗たちは、その光景を喜ぶかのように、さわやかに風になびいていました。
やがて初秋には、厳しい暑さや猛烈な風雨を乗り越えて、この一帯が黄金色の絨毯に染まり、実りの時を迎えるでしょう。学校現場も、子どもたちに、さまざまな学びの実りが訪れるよう、歩んでいきたいものです。
おやじの会のみなさん、ありがとうございました。