日誌

笑顔と忍耐の朝 

   教室で飼っていたメダカが死んでしまったのでしょうか。5年生の子が、校庭の樹木の根元に穴をほって、お墓を作っていました。また、3年生の子たちはモンシロチョウの卵から幼虫が生まれる瞬間を目撃したと、歓声が上がっていました。こんないのちを愛おしむ子どもたちの日常で、新潟県の児童連れ去り事件をはじめ、いのちが粗末にされる事件を耳にするたび、怒りが募ります。

 さて、先日、PTAの方たちによって「あいさつ運動」が行われました。早朝より校門に係のお母さん方が立ってくださいました。また、通学班の後方に立って、子どもといっしょに登校するお父さんやお母さんの姿もありました。校区には、集合場所で我が子と待ってくださる保護者の方もあれば、ゴミ捨ての途中だからと子どもたちの集合に立ち会ってくださっている方もいます。そして、交通指導員の児玉さん、見守り隊や校区の皆さんには、各地点で声をかけていただいています。子どもたちの毎日は、こうして多くの人たちの優しさに包まれて始まっています。

  子どもの後ろについて歩いてくださったお母さん、いかがでしたか。朝の支度をひと段落させ、子どもの後を歩き、さらに校門からとんぼ返りで帰路につく朝は、さぞ過酷なものだったでしょう。おまけに、子どもたちは、大人の気持ちは考えず、自分のペースで歩く、まっすぐ歩くわけでない、突然止まってお茶を飲んだりする。本当にお疲れさまでした。
  しかし元来、教育というものは、子どもの成長をじっと耐えて待つ営みでもあります。教えるプロである本校教職員も、順調にいかなくても、じっとこらえながら笑顔で頑張っています。まさに忍耐と根気の日々です。