日々の様子

ウイルスの本当の怖さ


    (令和2年3月12日 朝日新聞より)
 世界中で、新型コロナウイルスの感染が拡大しています。中国人のみならず、日本を含むアジア圏の人に対する「差別」や「暴言」が広がっています。昨日のニュースで、アメリカでは現在も道行く人達は、あまりマスクをしていません。そして、日本人のリポーターがマスクをしていると、大勢の人に囲まれて写真を撮られるなど過剰な反応を示すとありました。また、日本では感染症対策でマスク、デマによってトイレットペーパーが飛ぶように売れて不足していますが、アメリカでは銃やライフルが飛ぶように売れているそうです。食糧不足によってスーパーマーケットに「強奪」するかもしれないことを不安に感じた店主や、アジア人に対して「暴動」や「迫害」を心配した人達が自衛のために買っていました。また、入国を禁止したり、渡航を禁止したりする国が増えてきました。国と国との「分断」が起きています。「差別」「分断」「暴言」などが広がることは、悲しいことではありますが、世界の政治や外交の流れがそのまま拡散しているように思います。ウイルスは、治療すれば元気に治りますが、「差別」「暴言」「暴動」「迫害」「分断」「強奪」などで傷ついた心はなかなか治りません。人がウイルスに勝つためには、「知識」ではなく、「対話」や「理解」、そして「思いやり」が大切だと思います。