日々の様子

明るい未来



   (令和2年4月21日  朝日新聞より)
 3月に突然休校になった時、たくさんの市町村の教育委員会に「公園で遊んでいる子どもがいる」という声が届きました。教育委員会から通達があり、見回りをして警察のように取り締まる学校もあったそうです。最近では、ようやく密集密接にならないように気をつけながら、散歩やジョギング、サイクリングや縄跳びなど、運動不足を解消することは大切と認知されるようになりました。少ない情報の中で、突然一斉休校となり、行動を制限されたうえに、バッシングや注意を受けた子どもがかわいそうでした。知らないことは教える、そして学びたいと思えるように促すことが大人であるのに。相手を非難する世の中の走りは、この時から始まっていたように思います。実際に感染を広げていたのは、行動制限をしていない大人でした。平常時には遊興も必要ですが、命の危険が及ぶ時には「君子危うきに近寄らず」です。しかし、日々の暮らしに直結する仕事や、患者の命を救おうと向き合っていただいている医者など、今でも日々悩みながら行っている方も多くいます。そして更に、今は危険な段階が変わりました。誰もが感染する可能性があることです。日々の生活の中で感染の可能性をなくす努力をする。感染した場合には温かく支える。差別や非難の先に明るい未来があるのではなく、温かさや優しさ、理解や激励、支え合いの先に明るい未来はあるはずです。