日誌

眼鏡 校長だより

 世界でいちばん真剣な教室

 

学校公開日、保護者の皆様、ご来校ありがとうございました。また、引き取り訓練、通学路確認のご協力感謝いたします。今回は、5年生のことで書きたいと思います。

2時間目の授業はすべて国語、同じ教材で行われていました。「世界でいちばんやかましい音」うるさい音、やかましい声を好み、それを誇りにしてきたガヤガヤという都が、王子の誕生日に起こった思わぬハプニングで、沈黙のよさを知り、世界でいちばん静かな都に変わるというお話です。これは、文学作品には必ず山場があり、そこにある決定的な変化を学ぶというものです。

教室をのぞきました。1組は、B紙に書かれたこれまでの学習記録をつなげながら、登場人物の変容を整理していました。2組は、黒板に物語の構成が図式化され、因果関係がわかりやすく、感動のルーツが見えてきました。3組は、クライマックスの瞬間を切り取り、子どもたち自身が物語の沈黙の世界を味わおうと動き出そうとしていました。

授業の味つけ方法は違いますが、どのクラスも担任の熱意というスパイスがピリッと効き、迫力あるものでした。子どもたちも、先生の思いに応えようと、本気で向き合います。ガヤガヤの住人が人の声を真剣に聞こうとしたように、友達の考えを真剣に受け止めようとしています。そして、それを温かく見守る保護者のみなさんも……。まさしく「世界でいちばん真剣な教室」だなあと感じて、次の部屋に行きました。

物語同様、人の営みにも山場があります。そして、その瞬間には、つねに本気な姿が垣間見られます。この日は「豊橋学校いのちの日」にちなみ、各教室には、本気で「いのち」を見つめる子どもの姿がありました。