日誌

眼鏡 校長だより

運動会に寄せて

 連日、運動場や体育館で、運動会の競技や演技の練習を、元気いっぱいに繰り返している子どもたちが見られています。

 全校練習の時間でした。校舎は先ほどのざわめきが嘘のように静まりかえっています。5年生の教室を覗いてみました。メダカの飼育とインゲンマメの栽培がすすめられていました。メダカは、ペットボトルをお家に、産卵計画が進行中でした。また、インゲンマメの発芽の実験中でしょうか。光に向かって伸びようとしているインゲンが、ニンゲンのように健気に映りました。

 3年生も、水槽が並んでいるではありませんか。なかをのぞくと、イモムシかキャベツを食べていました。おそらくアゲハの幼虫でしょう。幼虫は脱皮を繰り返し、やがてサナギに、そして1か月後にはチョウへと羽化していきます。

 静まり返った教室に、こうして静かにいのちや成長の営みがなされている、このことが、妙に神秘的に映りました。

 一方運動場では、全校児童の応援の練習中で、活気にあふれています。赤、青、白、それぞれが応援団長を中心に、趣向を凝らし、応援歌や踊り、ウエーブの練習中でした。「君が主役だ 運動会 心をひとつに一致団結」とテーマに掲げながらも、まだ声が小さかったり、ばらばらであったりと、先生をやきもきさせています。でも、6年生が先頭に立ち、懸命に呼びかけている姿を見ると、今ががんばりどころだと思わず声をかけたくなります。子どもの心も、経験という脱皮を繰り返しながら、成長していくのでしょう。1週間という期間が、必ずや演技を進化させてくれるに違いありません。

 いよいよ週末は運動会。福岡の空にアゲハチョウが飛んでいくように、子どもたちも主役となって飛躍してほしいと願っています。