日誌

食欲の秋に


 中庭の小さな田んぼには、稲刈りをした切り株から、葉が出て、再び小さな稲穂が揺れていました。また、昨年3年生が植えたカキの木は、オレンジ色のカキが実っていました。何度か台風の風や雨にさらされながらも、しっかりと枝にしがみついて実りの時を迎えています。実りのシーズンを迎え、校内のさまざまな場で「いのち」の逞しさを感じます。

 そんな中、1年生が6年生の助けを借りてサツマイモ掘りが行われました。昨年の不作だったこともあり、幾分心配されたわけですが、掘ってみると、土の中から次から次へと出てくる大きなサツマイモ。サツマイモを手にした子から歓声が聞こえてきました。豊作です。振り返れば、今年は、異常な暑さとともに、台風も何度か通過し、必ずしもよい気象条件ではなかったはずです。

 私たちは、本来手間をかけるほど、あるいはよい環境ほど、生き物は育つと思いがちです。しかし、サツマイモは、厳しく放任して育つものだと言われています。肥料や水を十分与え過ぎると、葉っぱやツルばかりに養分が行ってしまうそうです。厳しい環境だからこそ、じっと根に栄養を蓄え、それが立派なサツマイモになるのでしょう。

 八十八回手間かけると言われる米のように、手間の要る植物もあれば、モモクリ3年カキ8年と、時間も要するものもあります。そして、サツマイモのように、厳しさにさらした方がよいものもあります。そう考えると、子どもたちの育て方に何か通じるかもしれません。

 栄養と言えば、先日の学校保健委員会では、「なんでも食べて、元気もりもり」というテーマで、朝食について勉強しました。近藤栄養教諭から、朝ごはん簡単野菜レシピの紹介もありました。保護者の皆様、ここは、我が子の朝食づくりをぜひ見守ってあげてください。