日誌

想い出の灯をともす

 6年生の学年掲示板には、修学旅行のコーナーが設けられています。目標や約束が示され、各クラスでは、班づくりや調べ学習が進められていると聞きました。修学旅行もひとつきを切り、近づいてきたなという実感があります。一方、野外活動は一週間後に迫りました。5年生の学年掲示板には、当日までの日数を数えたカウントダウン日めくりがありました。一枚一枚繰るごとに野外活動への思いを膨らませていることでしょう。

 ふれあいルームでは、トーチトワリングの練習が佳境を迎えていました。キャンプカウンセラーの経験をもつ達矢先生の指導のもと、ついに28名の精鋭が合格したと聞いています。振り返れば、いつもランドセルにトーチ棒を挟んで登校する姿が印象的でした。おそらく家庭で何度もトワリングの練習をしていたことでしょう。頑張りました。

今では、危険防止という視点から、火を使わずケミカルライトのトーチ棒で行う学校もあるそうです。が、危険だからといって子どもから遠ざけるのではなく、火は人にとって欠かせないものだと上手に付き合っていくのも重要です。地震や台風も人の手で回避できませんし、火を扱うことは危険に対処する意味で防災の学びにもつながっていくと思うのです。

野外教育センターが完成したのは私が5年生のときで、いわゆるここでの体験活動第1回生です。あのころの想い出はほぼ忘れてしまいましたが、長い階段と青い海、そして、わくわくして眠れなかったことを今でも忘れられません。

 1泊2日の短い時間ですが、準備にかける時間や思いが多ければ多いほど、子どもたちの想い出への刻みが深くなるものです。大人へと成長していくロードに、想い出の炎がともし続けられたらと思います。ご家庭でも、保護者の皆様自身の想い出を語ることで、我が子の心に、火をつけていただけませんか。