日誌

いのちの庭で

5月はじめに種蒔きしたアサガオが本葉を出し、大きな葉っぱの手を広げています。朝、登校した1年生は、ペットボルト片手に、マイアサガオの鉢に走り出していました。2年生の花壇は、野菜畑になっています。トマトをはじめ、あんなに小さかった苗が青々と茂っています。食の勉強のため、野菜を育て、野菜好きな子にしたいという願いがこめられているのです。野菜畑の向こうには、昨年植えたカキポットのカキが根づき、小さな実をつけていました。秋、カキが実るといいのですが……。あすなろ農園は今年も豊作です。世間では値段が高騰する野菜が、本校は無農薬で安価、しかも「野菜を買ってください」とあの瞳で見つめられたら、買わないわけにはいきません。やはりあすなろの子たちは、最高の営業マンなのでしょう。5年生は、バケツ稲にも挑戦しています。今は水が必要な時期、水を補給しながら、伸びろ伸びろと葉をさすっている姿が印象的でした。稲自身は「なでられてもね」と迷惑がっているかもしれませんが、その心は伝わっているでしょう。

 こんなふうに、本校の庭には、いろいろないのちのやりとりがあふれています。

 いのちと言えば6月18日は「豊橋学校いのちの日」です。8年前野外活動の事故で、この日が設定されました。生きる重さを伝えたいとき、どうしても死を見つめざるを得ません。2年生の道徳では、人が不用意に捨てたビニルを食べて死んでしまった動物園のキリンの話を、6年生では、山頂のゴミ問題に命をかけて取り組む登山家の話を熱心に話し合うなど、このいのちに日に向けて、いのちの学習が着々と繰り広げられています。