日誌

自信の種

 老人会のみなさんをお招きし、昔遊びの会を行いました。

 体育館では、だるま落とし、めんこ、けん玉、ぎしぎしとんぼ、竹とんぼ、ヨーヨー、折り紙、おはじき、お手玉、あやとり、コマと、さまざまな昔遊びが用意され、1年生とが関わり合う場がひろがっていました。

 はじめの式が終わり、いよいよ始まりです。

 各コーナーに赴いた1年生にとっては、はじめての経験、不安や緊張をまとって、遊び道具を手にとったことでしょう。もしかしたら躊躇していたかもしれない。しかし、お年寄りの皆さんの励ましと笑顔に背中を押され、「勇気を出してトライ」の言葉通り、挑戦をしました。

 一回ではできなかったかもしれない。でも何回か繰り返しているうちにコツを覚え、たまたまできたその一回に、お年寄りが「すごい、すごい」のほめほめシャワーを浴びせます。その言葉に子どもは大喜び、その一回が大切な自信につながっていきました。

 子どもたちは、こんなふうに、体験を通して自信の種を心に植えながら成長していきます。それは、ゲームでは味わえない感覚です。そして、その種が芽吹き、いつか「鉄棒で逆上がりができたよ」「縄跳びで二重跳びが跳べたよ」「フラフープができたよ」「自転車が乗れたよと」いうように、さまざまな「できた」の花を咲かせていくのです。

 時を同じくして、校長室では、2年生の九九検定がスタートしました。学校探検以来の入室に緊張は隠せません。言い始めの4の段は、いつもは楽勝なのに、少しもたつきます。それでも、難関の7の段を言い切り、認定証を手にしたその笑顔は、昔遊びの顔と、どこか似ている気がしました。

 校長室でも、寒い冬とはいえ、「できた」の花が、満開になっています。